HEARTS/Double Bside

HEARTS
Double

Singalong

2021,04,09
エレファントカシマシ

四月の風

あっという間に今年も四月に突入して新年度が始まりましたね
新しい環境や生活になる方たちも多いのではないでしょうか?

冬から春になっていく気持ちの良さと始まりの緊張感、だけどなんとも言えないワクワク感、そんな様々な気持ちを感じながら聴いてほしい曲が今回紹介させていただく「四月の風」です。



「四月の風」
エレファントカシマシ
1996 4/19発売

この曲は「悲しみの果て」との両A面シングルとして発売されたアルバム「ココロに花を」にも収録されている曲で
エレファントカシマシの転機となった曲のひとつです。


名盤と言われる「ココロに花を」ですが、それまでのエレカシのサウンドとは大きく違うものでした。

それまでのエレカシといえば、ライブでは拍手禁止でお客さんも説教を受けてるような雰囲気で聴いていたそうです。
世の中に対する怒りを歌ったり、引きこもりの歌をうたったり、独特なロックスタイルでポップなものとはかけ離れ決して売れる音楽とは言い難いバンドサウンドでした。
そんな時プロデューサーの佐久間正英さんと土方隆行さんに出会い参加したことで、ある意味聴きやすくJ-POP的な雰囲気を感じる仕上がりになっていたのです。

この曲の仕上がりに対しての有名なエピソードがあります。

バンドのヴォーカルであり作詞作曲を手掛けている宮本さんは、原曲をプロデューサーに渡し仕上がったミックス音源をウォークマン(ストリーミング世代には分からないかな、、)で聴いたところ

「こんなの俺の曲じゃない!!」

っと言わんばかりに地面にウォークマンを叩きつけたとか、、、、やってそうですよね、、


でもそれだけ自分がつくるものに対して真面目で正直ともいえますよね。

今までの作風とのギャップに少し困惑していた宮本さんでしたが、シングルはスマッシュヒットしアルバムも大ヒットとなりました。




「四月の風」は大阪のラジオ局のFM802のへビーローテーションソングになり、毎日多くの人達の耳に届くようになったそうです。

歌詞の一文にこういう一節がある

「何かが起こりそうな気がする、 毎日そんな気がしてる」

あの頃宮本さんは、まだ何も起きていないし今が良くも無い
けれど根拠はないがこれから良い事ありそうな気がする、、

そんな気持ちだったのかも知れませんね。



この曲ができた当時エレカシは、レコード会社との契約が打ち切りとなりインディーズとして約2年間の活動をしている最中でした。

その頃状況としてはこれからバンドがどうなっていくのか明日の見えない決して明るい状況ではなかったと想像できます。

宮本さんが当時を振り返るインタビューで、

「たったの2年間だったけど、自分たちはミュージシャンでもなんでもなくて、それでも小さなライブハウスで新曲を一生懸命にやっていく日々の中で、本当に何か良い事ありそうって、素直に思えたんですよ。」

もちろん元々の才能といってしまえばそれもそうなんですが、音楽に対する情熱や懸命さが
実る瞬間だったんだと僕は思っています。

 
「このまま全てが叶うようなそんな気がしてた
 明日もがんばろう
 愛する人に 捧げよう
 ああ 風が吹いた四月の四月の風」


僕はこの曲がただ明るくて希望に満ち溢れた応援歌っていう感じが全然しないんです。

「がんばろう」とか、ありきたりの言葉かも知れませんが、なぜかスっとココロに優しく強く入ってくるのは、メロディーの美しさと宮本さんのなんとも言えない青春っぽい歌声のせいなのかもしれません

今は会いたい人達にも会いづらいし、自分は前に進んでいるのかとモヤモヤしたり
『生きづらさ 不安 不自由さ』を少しも感じない人はいないと思います。

能天気でいられない時代かも知れないですが、晴れた日に公園でこの曲を聴きながら、缶ビールでも呑んで根拠もなく自信を持ったり、全てがうまくいくような気持ちになってもイイと思うんです!

あと、くだらない事で落ち込んでる帰り道に聴くのもイイですよ。マジで!笑

僕ら美容師は毎日お客様やスタッフと顔を合わせて仕事ができていて、本当にありがたい事だと日々感じています。
だからこそ頑張りが必ず大切な人たちに届いていると信じています。

春には少し暑苦しい文章になりましたが、
皆さんにも心地良い四月の風が届きますように!!

Every Body!! Oh yeah !!

エビバデェーーーー!!オーイェーイ!!