Asgeir

Asgeir

Asgeir  King And Cross

人口40人余りの集落、ロイガルバッキ出身のシンガーソングライター Asgeir(アウスゲイル)。
2012年9月にリリースしたデビューアルバム『Dyrd i dauoathon』(ディールズ・イ・ドィーザソッグン)がいきなり、国内で3万枚の売り上げを記録し大ヒット。
これがどれだけ凄いかというと、アイスランドの国民10人に1人が彼のアルバムを持っているという計算になります。

デビューアルバムにして、アイスランド史上最速で売り上げ新記録を樹立した国内アーティストとなり、翌年2013年にはアイスランド音楽賞の最優秀アルバム賞、新人賞の2部門を含む全4部門を受賞。それ意外にも数々の賞を受賞し、若干21歳の若さにしてトップスターの地位を獲得。さらに2014年1月には英語バージョンのアルバム『In the Silence 』をリリース、活躍を世界へと広げます。

実は私、Asgeirのこと全く知らず初めて聞いたのはつい先日のこと。とにかく綺麗な曲ばかり。素朴さの中にある幻想的な雰囲気のメロディライン、なんと言っても彼の繊細なハイトーンの歌声に引き込まれました。
21歳でこの雰囲気が出せるなんて!一気に興味が湧いたので彼らについて調べました。

 Asgeirは、幼い頃から音楽に触れており、父親がアコーディオン、母親がオルガンを弾き、そして彼がギターでセッションすることが一家団欒の過ごし方という、まさに音楽一家。母親が一番最初に彼に買い与えたCDは、以前この音楽ブログでも紹介した、ニルヴァーナの「Nevermind」。彼がギターを弾き始めた6歳頃に聞いていた音楽はグランジ。ここからして、もう普通じゃありません。

「当時の僕にとってカートコバーンこそが一番のアイドルだった。だから音楽的にも精神的にも一番影響を受けた」と発言している通り、ライブでもニルヴァーナのカヴァーを時々歌っています。しかも、当時6歳。やはりただ者じゃない。

勝手な私の観点で、Asgeirを聞くならぜひこの一曲。アルバム『In the Silence 』に収録されている「King And Cross」を今回はご紹介します。

 

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繊細なアコースティックギターから始まり、途中からAsgeirらしいエレクトロの要素が入ってくるのですが、その曲調の変化はなんとも自然で違和感がなく、聞いていてとても心地がいいのです。

アイルランドを思わせる冬っぽい感じのメロディが幻想的な雰囲気に満ちていて、心が洗われるような気分にさせてくれる、そんな一曲。集中して聞くもよし、BGMとしてもよし、私の中では今を感じる曲だなと思いました。

 そして、語るべきは72歳になる彼の父親。本も出版しているほどの詩人で、この曲の歌詞に至っても父親が書いています。

 「King And Cross」の歌詞には王様と家来と盗人が登場する少しメルヘンな物語になっていますが、よく聞くと人間関係の道理を比喩しているように感じる深い歌詞です。「 In the Silence 」に収録されている10曲中7曲はお父さんが詞を書いているそうですが、彼はAsgeir以外のアーティストにも歌詞を提供しているようです。
この事も彼が話題になった理由の一つかもしれません。

そして、美容師的な観点で言うと、Asgeirとバックバンドのメンバーは、ヘアスタイルがなんといってもオシャレ。
ドライな質感のボブや、大胆なツーブロック、サイドをタイトにしたオールバックのスタイルなどなど、ヘアスタイルからもポリシーが伺えます。

現在のAsgeirのヘアスタイルはオールバック。
クラシックな雰囲気のヘアスタイルは私のタイプですが、ファッションもラフで気張りすぎてない感じが今っぽくて、帽子など小物使いがセンスの良さを感じます。

 

やはり、「今を感じる音楽」には「今のヘアスタイルやファッション」を感じることが出来ます。

そして彼らも何年か経ったときに、あの時あんなファッション流行ってたよね、音楽はこんなのが流れてたよね、といった会話の中に登場してくれると嬉しいなと思いました。

 Asgeirは何度か来日もしていて、昨年はフジロックへも出演を果たしています。日本での国内ツアーも即ソールドアウトし追加公演も行うなど、新人ながら日本での人気の凄さも伺えます。「いずれは日本に住んで、日本語を学びたい、日本でならうまくやっていけそうな気がする」と語っているほど日本好きの彼。また必ずや来日してくれるはずなので、その時は絶対ライブに行く!と勝手に決めている北川ちぐさ31歳。(仕事の都合さえつけば‥‥です笑)

Asgeir是非オススメなので聞いてみて下さい☆

 

 
北川ちぐさ