フジロックフェスティバル

フジロックフェスティバル

毎年7月最終週の週末三日間。
10万人を超える人々が熱狂の渦に巻き込れまれる音楽の祭典。

「 FUJI ROCK FESTIVAL 」 

音楽ファンなら誰しも心躍るこの響き、フジロック。そして、音楽ファンでなくても大人から子供まで楽しめること間違いなしのこのイベントを、今回は番外編としてご紹介します。

 

 

日本におけるロックフェスティバルのさきがけとなるフジロックは1997年夏、山梨県・富士天神山スキー場で初開催。
今でこそ「 フジロック=新潟県・苗場スキー場 」が定着していますが、始まりはその名のごとく、富士の山麓で行われていたのです。

この記念すべき第一回目の開催は、当初2日間の予定でしたが、初日に台風が直撃。
足元はぬかるみ、予期せぬ豪雨と極寒の中、会場内やその周辺では体力を奪われて倒れる人が続出。会場へアクセスする道が1本しかなかったり、慣れないせいかスタッフの対応が追いつかず、フェスの運営自体にも批判が集中。
多くの課題を残し日本初の野外ロック・フェスティバルは初日にあえなく崩壊。
2日目は台風一過で晴天だったものの、中止となってしまいます。

 

そんな中、この貴重な第一回目のフジロックに参加した知人からこんな話を聞きました。
「運営側のダメな点ばかりが目立ち、体力的にも本当に辛い思い出しかないイベントだったけれど、初日のヘッドライナーであるレッチリのステージはサイコーだった。あの極寒と強風の中、ボーカルのアンソニーが自身のトレードマークである裸でかけずりまわり、パワフルなステージを見せてくれたおかげで、ちょっとだけ温かくなった(笑)」

今でもたくさんのロックファンの中で語り継がれているこのステージ。話を聞いてるだけでトリハダもんですよね。

 

翌年は前年の失敗もあり、会場を東京の豊洲に移すものの、それでも問題は山積み。
そうした試行錯誤を重ねた結果、当初コンセプトとして掲げていた「 自然と音楽の共生 」を目指し、さらにはイギリスのグラストンベリー・フェスティバルを参考に会場はアクセスが良いだけの東京ではなく、原点である自然の中へと戻ります。

1999年夏、現在の形である苗場でのフジロック・フェスティバルが開催されました。

 

山林に囲まれた大自然の中で開催される、日本では数少ないこのイベント。
先にも述べたようにロック好きだけではなく森林浴やキャンプといったアウトドアも楽しめるため、ロックフェスでありながら40代や50代の参加者、また夏休みを利用した家族での参加が多い事も特徴です。

また、フジロックは「世界一クリーンなフェス」を目指しており、ゴミの分別やポイ捨て防止への徹底した取り組み、マナーや治安の良さといった日本人ならではの安定感がてんこ盛りです。
そんな特徴もあり[ 世界のフジロック ]と海外からも高い評価が得られるようになるまでのイベントに成長しました。

主なステージは6つ、グリーン・ステージ、ホワイト・ステージ、レッド・マーキー、フィールド・オブ・ヘブン、オレンジ・コート、ジプシー・アバロン。(2015年にオレンジコートは廃止)
それぞれに趣の違うステージは、誰でも楽しめるよう工夫されていて、朝方まで楽しめる会場もあり思い思いの3日間を過ごせるフェスなのです。ステージ以外でも、子供達が楽しむことのできるキッズランドや、富士映劇なるアウトドアシアターが完備されていたり、楽しみは音楽だけじゃないってところがフジロックの凄いところ。

裏の川では水浴びなんかもできるので、シャワー施設のない車やテントで寝泊まりの参加も大丈夫・・・です。(笑)

 

私が過去に参加して一番感じたことは、スタッフの方々の働きや徹底したゴミの分別( あまりの細かさに、ビックリ)もさることながら、住民の方々のフジロックに対する思いが「最高に気持ち良い」ということにつきます。

ほぼ24時間動いている無料のシャトルバスは、路線バスの運転手さんが走らせていたり(イベント用の車両ではなく、実際の路線バスを走らせてる!)、近くにコンビニがないバス停では、暗闇の中近所のおばちゃん達がお弁当を作って待っていてくれたり(けっこうな深い時間にですよ!)、越後湯沢駅前のコンビニのおばちゃんなんかは、朝になると「 ありがとうございました 」じゃなくって「 いってらっしゃい! 」って言ってくれるんです。

本当にあったかい気持ちになりました。

町をあげてこのイベントを楽しみ、そして盛り上げてくれていることが心から伝わり、何度も来たくなってしまうフェスなんです。

 

私が始めて参加した時は、自称フジマスターの美容師の友人に連れられ、フジロック初体験の同僚3名と参戦。今思うと、果たして意味があったのか未だにわかりませんが、フジロックミーティングなるものを何度となく開催し、当日まで気持ちを高ぶらせていたものです。
そんな無駄?な時間も含め、全てがフジロック。
こんなことを書いていると、終わったばかりなのに来年の計画を立てたくなっちゃいますね。

 

さて、そんな中毒性のあるフジロック。
次回は、強行スケジュールのなか今年のフジロックに参加したスタッフに、思い出話も交えながらどれだけ楽しいかを伝えてもらおうと思います。
お楽しみに!

 

 

 

田中直美