2016,11,19
THE XX
「Night Time」
ロンドン出身の3人組
「THE XX」
幼馴染で結成された彼らは、デビュー当時は男女2人ずつの4人組で構成されていました。
2009年シングル”Basic Space”でデビューしファーストアルバム『XX』をリリース。
メンバーはロミー(Vo/G) オリヴァー(Vo/B) ジェイミー(Key/programming DJ)の、ツインボーカルとプログラミングDJという珍しい編成をしています。
特にジェイミーは、RADIO HEAD等の様々なアーティストのリミックスを手がけたり、Jamie XXとしてソロアルバムを出していたりとその活躍は多岐にわたります。
2010年にはデビューアルバムがイギリスのアルバムの中で最高の作品に贈られるマーキュリー・プライズを受賞し、いきなりイギリスを代表するバンドに駆け上がります。
そんな彼らの1stアルバムは1曲目のIntroからハートを鷲掴み。今回はそんな1stアルバムからこの曲を紹介させて頂きます。
“Night Time"
まるで囁やくような歌声に、シンクロするリズムとメロディ。
夜の闇に溶け込むような少ない音数にメランコリックな空気、そこに交錯するふたりの歌声。
夜に曲作りをすることが多いという彼らのサウンドは、夜に聴くと、やはりしっくりと響き沁み入ります。
静かだけど強さもあり、暗闇の中にも透明感を感じる都会的なサウンドは夜の都会の街を歩きながら聴きたくなる。カーテンを開けて夜明けが来るまでぼーっと外を眺めながら聴いていたい・・・
この LIVE映像の青い光に包まれたライティングも音にぴったり。ぐっと世界観に引き込まれていくのを感じます。
この「Night Time」は、2000年に解散したエヴリシング・バット・ザ・ガールのボーカルでもあるトレイシー・ソーンがカバーしソロ名義で2011年にリリースしています。
*エヴリシング・バット・ザ・ガールについてはこちら
このカバーシングルは、The XXが自らのカバー企画に元エヴリシング・バット・ザ・ガールのベン・ワットとトレイシー・ソーンの二人に依頼したことから「Night Time」をレコーディングする運びになったそうです。
ギターはトレイシーの夫でもあるベン・ワットが演奏!と、解散以来のコラボとなり、エヴリシング・バット・ザ・ガールのファンにもたまらない一曲となりましたが、残念ながらこのカバーアルバム自体はお蔵入りになってしまいました。
初めてThe XXを聴いたときなんだかエヴリシング・バット・ザ・ガールっぽい!!と思った私はどちらも大好きでこのカバーバージョンが収録されているトレイシーのアルバムも愛聴しています。
どことなくトレイシーとロミーの顔が似ているような気がしているのは私だけでしょうか?
Out today, Solo: Songs and Collaborations 1982-2015. All your faves are on it. I hope. https://t.co/DNS19VBvDt pic.twitter.com/4BA3T58Gs3
— Tracey Thorn (@tracey_thorn) 2015年10月23日
2000年代に新しい風を送りこんだTHE XXには、ヘアスタイルもファッションもシンプルな中にこだわりを感じます。
ロミーは毛先をブツッと切りそろえたボブ、オリヴァーはタイトなツーブロック、ジェイミーはふわふわとしたカールヘアと、まさに今っぽい。
日本では、2010年、2013年と2度に渡ってFUJIROCKに出演し2013年にはホワイトステージのヘッドライナーに大抜擢。
そして待望の再来日公演はこの記事の約2週間後の2016年12月6日。
3rdアルバムも2017年1月にリリースと、少し大人になったTHE XXのバンドサウンドがどのように変化しているのを聴けるのが今からとても待ち遠しいです。