HEARTS/Double Bside

HEARTS
Double

Singalong

2021,03,07
KID FRESINO
Rondo

久しぶりに書かせてもらう音楽ブログ。
今回紹介する曲は日本人アーティスト「kid fresino」の「rondo」

ヒップホップミュージックといわれるジャンルになるので
このブログを書くにあたって、ヒップホップとはなんだろう?と思い少しだけ掘り下げてみました。

僕の中でのヒップホップといえば、
タイニーパンクス、スチャダラパー、デラソウル、ファーサイド、トライブコールドクエスト、ビズマーキーなどを思い出しますが、実はラップはヒップホップの一部でしかありません。

ヒップホップは主に4つの特徴から成り立っているカルチャーです。
その4つとは
・ラップ
・ブレイクダンス
・DJプレイ
・グラフィティ
となっていてその代表的な一つが「ラップ」です。
ここでWikipediaから少し引用させていただきます。


ヒップホップ (hip hop) は1970年代のアメリカ合衆国ニューヨークのブロンクス区で、アフロ・アメリカンやカリビアン・アメリカン、ヒスパニック系の住民のコミュニティで行われていたブロックパーティから生まれた文化。アフリカ・バンバータによる造語であり、「アフロ・アメリカンが、文化(音楽、ファッション、アート)を取り入れ、新しいスタイルを生み出すこと」をヒップホップ(hipもhopも弾ける、躍動するという意味)と呼称したのが始まりである。これは1974年11月のことだったとされる。この事から、11月を「Hip Hop History Month」として祝う習慣がある。単に「ヒップホップ」と言った場合、文化から派生したサンプリングや打ち込みを中心としたバックトラックに、MCによるラップを乗せた音楽形態を特に指すことが一般化しているが、これらは本来はヒップホップ・ミュージックあるいはラップ・ミュージックと呼ぶのが正しい。
Wikipedia 引用


Wikipediaで「アフリカ・バンバータ」という人物が出てきましたがこの方こそヒップホップを語る上で絶対に知ってなくてはいけない重要人物です。
彼は後にThe Zulu Nation(ズールー・ネイション)という組織を立ち上げますが、その時にこんな事を言っています。




「我々がHip Hopを形にした時に、この文化活動がPeace(平和)、Love(愛)、Unity(結束)そしてHaving Fun(楽しむ事)を目的とした活動であり、それがストリートを蝕む暴力や抗争、薬物の乱用、人種間の葛藤や自己嫌悪等のネガティブな物から離れさせてくれるだろう。文化が発展してもまだネガティブな事は起きているが、我々がこの文化をポジティブに進める事は、対立を緩和するのに大きな役割を担っている。」

「社会での自覚や理解力、自由に公正、平等。挑戦する意欲や責任感にリスペクト。果ては経済や科学、生命まで。Hip Hopがこれらの概念を達成、または理解する為の手段に必ずなると信じてHip Hopを普及させようとしている。」

Hip-Hop Legend Afrika Bambaataa Facing Allegations of Sexual Misconduct With Minor | Music | News | BET引用


アフリカ・バンバータが語っている通り
まさにヒップホップとは文化の象徴なんですね。
それでは、このヒップホップというカルチャーを背景に今回の音楽ブログ

「kid fresino」の「rondo」を紹介したいと思います。

僕がこの曲に出会ったきっかけは、朝営業前にかかっていた曲。いや、ある楽器の音でした。

『スティールパン』です。

ヤン富田さんが大好きで、この方がスティールパンを使い曲を作っていて、その影響でこの楽器の音色の虜に。
何年か前の鹿児島でのグッドネイバージャンボリーで初めてワークショップで体験演奏した時は猛烈に感動したのを覚えています。




そんなスティールパンがフロアに響いてるのにスルーできるわけありません。
すぐに誰の曲か調べました。

「kid fresino」の「Coincidence」


ベースから始まりギター、スティールパンと入ってくる。
テンポ早めの変拍子。僕の中ではプログレにも聞こえる。
そんな曲にラップが入ってくると、何か今まで聞いた事のない新しい何かを感じました。
(あくまでも僕の主観ですが)

そしてこれをきっかけに今年出たばかりの新しいアルバムを聴いてみました。
そのアルバムに収録されている曲

「rondo」

今回紹介したい曲です。


ラッパーがメロディックに歌っている曲の中でも特に惹かれる、そして何故か心地よい。
officialのmvも、まさに同じような感覚を覚えさせる映像でした。

本人のこの曲に対する思いのインタビュー記事を読んだところ、

「まさに映像のテーマは「コロナが収束した世界線」を表現したもので、結局、今は拡大してしまっているんですけど、撮影を始めようとしていたときは下火に向かっていたので、MVが出る頃には収束していたらいいなという期待も込めたものだったんですよ。」
と語っていました。

あとはこんな事も。
「この曲を作っている時、普通にラップを入れても凡庸な曲になりそうだと思ったので、メロディを歌うしかないなと思って、初めて、オートチューンで歌ってみたんです。まぁ、でも、この先はあんまりやらないと思います。それよりラップしたいって感じです。」


彼の経歴や、これまでの活動内容などは全く知りません。
ゴリゴリのヒップホップ好きの方から言わせると、僕なんかは中途半端だとかミーハーだとか思われるかもしれません。
でも、僕もこれまで色んな音楽を聴いてきました。

音楽好きの46歳なりに、感覚的に「kid fresino」の網にかかり、素直に「あ、これ良い」と思っています。

以前この音楽ブログにも登場したボン・イヴェール。
kid fresinoもかなり影響受けているみたいですね。
「2020年1月にボン・イヴェールのライブを観て、いい音楽が何なのか分かった気がした」

僕はこの言葉に勝手に共感しました。

身近にいる仲間の薦めや自分の良いと思う音楽に刺激を受け、音楽性のジャンルの垣根を超えて一緒に仕事がしたいと思うミュージシャンと作り上げた本人の今が詰まっているこの作品。


枠にとらわれない「kid fresino」のヒップホップは「新しい、そしていけてる匂い」がします。(本当すみません、好き勝手言ってますが)

普段はあまり触れないジャンルでも、今回スティールパンという楽器を介して、『kid fresino』というアーティストとの偶然の音の出会いから始まり、音楽ブログを書くまでに至る、美容師という仕事も温故知新、一期一会の精神でこれからもずっと取り組んで行きたい、そう胸に固く誓い、今回の音楽ブログを終わりにしたいと思います。


最後に、今回こういうジャンルのブログなのに韻の一つも踏まずにすいませんでした、、、

書いたのは西村光太郎でした〜