2018,03,22
「今宵の月のように」
エレファントカシマシ
1997.7.30発売
今年で30周年という節目を迎えた日本のロックバンド 。
去年末の紅白歌合戦に初出場し、先日の埼玉スーパーアリーナでのライブで30周年ツアーを締めくくったばかりの、ベテランであり今最も輝いている日本のバンドのひとつです。
バンドの長い歴史の中で大好きな名曲は数え切れないほどありますが、今回はその中で最も色々な人々が耳にした事がある 「今宵の月のように」を紹介したいと思います。
僕がこの曲に出会ったのは20歳の時、美容学校に通って、これから初めて社会に出ていくという、不安と、自分の夢が始まっていくドキドキの毎日を送っている頃でした。
高校生以降は洋楽のロックにどっぷりとハマっていて、日本のポップス的なものはダサいと決めつけて斜に構えている、そんな生意気な僕でしたが、あるテレビ番組でミュージックビデオを見て一発でやられてしまいました、、。
なんだ、かっこいいぞ、この人!!
落ち着きがなくて、うつむき加減がなんともいえないけど、、、笑
と、今では自他共に認める大ファンになってしまいました、、、。
この曲が生まれる前に、エレファントカシマシは事務所との契約が切れて2年間の間インディーズのバンドとしてライブハウスを回るという経験をしています。
華々しくメジャーデビューをして6年、個性的な曲、独特なライブパフォーマンスは一般に受けずに売り上げが上がらなかったのが原因の1つだったそうです。
伝えたい事がすごくあるのに上手く伝わらない、そんな気持ちだったのでしょうか?
しかし、このインディーズでの2年間が彼らの音楽を良い意味でトゲが取れて素直な、誰の心にもあるような気持ちに寄り添い、応援するような優しい歌たちに変えていったのでした。
僕達の仕事も共感される事はとても重要なポイントだと思います。
好きなものや、良いと思うものと、売れるものは必ずしも同じではないし、コレがかっこいいんですって言っても、誰からも褒められなかったら意味のない自己満足になってしまいます。
不器用ながらも多くの人々に褒めてもらえるような良いヘアスタイルを作っていきたいと思っている自分と勝手に重ねて憧れているのかもしれません、、、。
くだらねえとつぶやいて
醒めたつらして歩く
いつの日か輝くだろう
あふれる熱い涙
いつまでも続くのか
吐きすてて寝転んだ
俺もまた輝くだろう
今宵の月のように
反骨精神は持ちつつも、男の弱さ、強がりたい気持ち、思い出を引きずる情けなさ、輝きたいという願望、色々な感情が入り混じった言葉が、いつもの東京の街の風景にそっと溶けていくような、なんとも言えない優しさで心の中に入ってくる、そんな歌詞にすごく励まされた人々も多いのでは?
書きたいことは、山ほどありますが、この曲のプロデュースをした佐久間正英さんのインタビューを元に書かれた記事がありますのでこちらも是非に!
20年経っても色褪せることのない
むしろ輝きを増している名曲なのでないでしょうか?
“もう二度と戻らない日々を俺たちは走り続ける”
毎日を大事に、いつの日か輝くだろう、 その言葉をいつもココロに留めながら、素晴らしい日々を送っていきたいですね。
Written by 高田昌宏