2017,10,18
型にとらられない次世代の進化形のおはぎ
『タケノとおはぎ』
秋になると恋しくなる和菓子といえば、
餅米を甘いあずき餡でくるんだ和スイーツの定番アイテム「おはぎ」
日本ならではのお菓子ですよね。
そんな素朴であたたかみを感じさせながら
味わい深くセンスの良さが伝わる可愛い創作おはぎ
「 タケノとおはぎ 」
場所は世田谷・桜新町
駅から4分ほど歩くと目立つ看板もなく、大きなガラス張りの外観が見えくる。
AM11:45 OPENまであと15分
すでに7組待ち。
以前、何かで見かけてそのあまりにも可愛いいビジュアルに一目惚れ、ずっと恋焦がれたおはぎやさんは
お店のお隣りにあるデリカテッセン「APRONS FOOD MARKET」という旬の食材を使ったワインに合うお惣菜が人気のお店から生まれたおはぎの専門店なのです。
なんだかお店の名前もとても気になります…
実は店主のおばあちゃん、タケノさんからとったもので、
その店主はあんこは苦手だけどタケノおばあちゃんが作るおはぎだけは大好きだった事で、
この美味しさを世に伝えようとお店にしてしまったとか。
お店に入ると、程よい広さのシンプルな内装は
木箱の温かみと、鮮やかでかわいいおはぎが映える、
とても洗練された空間。
ひとつだけ木のテーブルが置いてあり、木箱の前には色とりどりのおはぎがずらりと並べられています。
その「タケノとおはぎ」のおはぎは、とっても独創的でフォトジェニック。
そんな色鮮やかなおはぎを見ると、「おはぎといえば黒系の色、もしくは胡麻、きな粉....」などという概念をひと目で覆されてしまうほど驚きでした。
きっとおはぎの新しい可能性がつまったようなお店なんだろうと。
お店に並ぶのは毎日7種類のみ。
タケノおばあちゃん直伝、定番のこしあん、つぶあんのおはぎにプラス5品。
季節のものや、日によって種類が変わるのもまた嬉しい。新しい発見を求めてリピートしてしまいそうですね。
「麻の実ときな粉」
「くりとラム酒」
「リンゴとショコラ」
「ナッツ」
「ココナッツとレモンピール」
名前を見るだけで、斬新でいったい何で作っているだろうか⁈
お店の方が言うには「こしあんとつぶあんは小豆を炊いた餡で、そのほかのおはぎには白いんげん豆を炊いた白あんを使っています」とのこと。
色とりどりのおはぎは、ユニークな組合せで味わい豊かな上、無添加の素材にこだわり
ごはんや餡も、素材に合わせたものを使用しているようです。
なかでも感動的なのが「ナッツ」のおはぎ
赤餅米を白あんで包んだあと、粗くくだいたアーモンド、ピスタチオ、ウォールナッツ、ヘーゼルナッツの4種類の有機ナッツをたっぷりまぶしてあります。
ナッツの香ばしさと白あんの穏やかな甘み、そして黒米を混ぜたもち米の地味豊かな味わいが一体となって、
高級な和菓子を頂いているような気分です。
普通、おはぎって一個食べたらお腹いっぱい。
でも女の人って欲張りだから、いろいろ食べたい。
そんな願望を満たしてくれるおはぎ。
小さくもなく、大きくもない、かわいいおはぎのサイズもさることながら、甘さ控えめで、しかももち米を軽く潰しただけで丸めているので、軽い食べ心地なのが特徴的です。
選んだおはぎはそれぞれ丁寧にお店の刻印されたわっぱに詰めて、日替りで7種類のマスキングテープ中から好みのカラーを選び、包んでくださいます。
これもまたこだわりを感じます。
懐かしいのに瑞々しい感性、ブレがなく、素直で嘘のないおはぎの味。
そして一風変わったおはぎは完成度が高く、小さいけれど光るように存在感を放つおはぎの姿から、
ひとつひとつ丁寧につくられていることが伝わる
「タケノとおはぎ」。
お店にはちょっぴりうれしくなる、
心のこもった要素があふれている。
選んで、買って、持ち帰るまで。
見て食べて楽しめる。
つくる人も食べる人も幸せな気分になれる。
それを感じられる仕事ってとても大事でとても素敵なことですね。
written by Double / kayoko kashiwa