2016,05,25
バラ色の帽子
Paille d'or
時折ひゅーっと吹く風が心地よい季節になってきました。
お昼のあたたかい日差し、風に揺らぐヒメジオン、あちらこちらで夏を感じます。
この時期になると、きまって日傘のありがたさをかみしめますが、ついつい出先で置いてきぼりにしてしまうわたし。そして、せっかくおしゃれしても日傘で隠しちゃうなんてもったいない!と思い、最近は“ 麦わら帽子 “ を重宝しています。
王道のつばの広いものから、頭に乗せるだけのアクセサリー感覚のものも最近は増えてきて、この時期になるとクローゼットが夏色に染まっていきます。
わたしが持っている帽子の7割は「バラ色の帽子」というブランドのものです。
いろいろなセレクトショップで見かけることも多くなってきましたが、10年以上前から原宿にある「パイユドール」という小さな帽子屋さんで、毎シーズンほとんどのデザインを見ることができます。
数え切れないほどの帽子とアクセサリー、そしてほんの少しのお洋服が所狭しと置いてあり、いつ行っても心が弾みます。
帽子なのにサンバイザーのように頭だけ抜けてるものや、不思議なぐらい楕円形だったり・・・。
気分を高ぶらせてくれるデザインばかりで、帽子を探すならここ!と言いたいけど、実は内緒にしておきたいほどお気に入りのお店です。
いつしか麦わら帽子は作業用の機能性の高いものよりも、ファッション感覚で身につけられる素敵で魅力的なデザインのものが増えてきました。
麦わら帽子というとその響きから和風なイメージを連想しがちですが、元をたどると19世紀のフランスで生まれたカンカン帽が、ファッションに精通する最初の麦わら帽子だったそうです。
船に乗る男性が、水に強く、涼しい麦わら素材で出来たキャノチエという帽子をかぶっていたのが始まりで、日本には明治時代西洋文化が盛んだった頃に入ってきました。
当時、男性が「正装」するときには帽子を被ることが必須だったため、暑い暑い夏場にもってこいの麦わら素材でできた帽子が爆発的に流行したのは云うまでもありません。
最近では女性のアイテムというイメージが強い 麦わら帽子ですが 、当時男性が身につける機会の方が多かったようです。
定番の形からアレンジの効いた変わったデザインのものまで沢山出ていますが、夏に向けて、ひとつ自分のお気に入りを手に入れたいですね。